穀物穂刈取装置
技術背景
農作物の育成にドローン等の飛行体を用いることが知られている。例えば圃場に薬剤を散布する飛行体の制御を行う飛行体制御システムであって、圃場の所定の領域において収 穫された農作物の品質を測定する品質測定機から、測定された前記品質に関する品質情報と領域とを紐づけて取得する品質情報取得部と、品質情報と領域とに基づいて、薬剤の散 布計画および飛行体の飛行計画を算出する計画算出部と、を備え、飛行体は、散布計画および飛行計画に基づいて圃場に薬剤を散布し、記憶部をさらに備え、記憶部は、農作物が 収穫される毎に収穫された農作物に散布された散布計画と収穫された農作物の品質情報とを領域に紐づけて記録された散布管理表を記憶し、計画算出部は、散布管理表を参照して 、過去に収穫された農作物の品質情報と散布計画との推移を領域毎に参照して飛行計画を算出する飛行体制御システムが知られている。
現状の問題点
近年の温暖化により、従来穀物の生産地として知られている場所において穀物の生育に適した条件が失われつつある場所がある。特に夏場の高温が穂の発育を阻害し、収穫量が減少している。
このため、比較的気温の低い山間部での穀物の育成が見直されている。
しかしながら山間部は起伏が激しい、道が狭い等の理由により穂を蒔いたり収穫したり
するために機械を移動させることが難しい場合がある。
1つの側面では、本発明は、農機具の搬入が困難な場所であっても穀物の種類を問わず短時間で播種することを目的とする。
問題解決の手段
上記目的を達成するために、開示の穀物穂刈取装置が提供される。この穀物穂刈取装置は、ドローン型の飛翔体に取り付けられる装置であって、飛翔体の移動に伴い未切断状態
の穀物の穂と茎とを切断する切断部と、切断された穂を保管する保管部と、未切断状態の穀物穂の画像に基づき切断部を穂の下で切断する位置に飛翔体を移動させる制御部と、切
断した穀物穂を送風により保管部に移動させる送風部を有している。
農機具の搬入が困難な場所であっても穀物の種類を問わず短時間で刈取することができる。
特許請求の範囲
【請求項1 】
ドローン型の飛翔体に取り付けられる穀物穂刈取装置であって、未切断状態の穀物穂の画像に基づき穀物の穂と茎とを切断する位置に前記飛翔体が移動し、前記飛翔体の移動に伴い未切断状態の穀物の穂と茎とを切断する切断部と切断された穀物穂を保管する保管部と、切断された穀物穂を送風により前記保管部に移動させる送風部と、を有することを特徴とする穀物穂刈取装置。
【請求項2 】
未切断状態の穀物穂の組の高さ、傾き及び穂垂れの画像に基づき前記切断部を穂と茎とを切断する位置に移動する請求項1に記載の穀物穂刈取装置。
【請求項3 】
前記保管部は、穂が切断された茎を左右に分断する凸状の接合部を有し、前記保管部の側面は舷側形状をなし、分断された茎は前記保管部の側面を滑りながら後方に押し分けられる請求項1に記載の穀物穂刈取装置。
【請求項4 】
前記切断部に穀物穂の穂先を誘導する、先端側が外部に配置されたV 字型の誘導板を有し、前記誘導板の下側が基端側に向かって傾斜している請求項1に記載の穀物穂刈取装置。